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しかし、客層に純文学は受け入れられなかった。
売れ行きは不調。
新潮社は、4月以降に予定していた夏目激石、三島由紀夫などの3?6回分の配本を見送った。
この文庫本企画には数十億円がつぎ込まれており、常識的には細々とでも続けたいところ。
新潮社に撤退を決断させたのは、SEの圧倒的なPOSデータによる情報だった。
SEも企画の継続ではなく、経営の基本、「欲しいものを欲しいときに欲しいだけ」という顧客ニーズに照らしてあっさりと中止を決めた。
通常の出版社や書店にこうした決断はけっしてできない。
このような新しい試みへの柔軟さは、スクウェアの発想による新しいゲームソフト流通のチャネルを巡るやりとりにも見てとれる。
鮎年Ⅱ月に始まった「デジキューブ」は、ソニー・コンピュータ・エンタテインメント(SCE)のプレイステーション(PS)向けを中心に、スクウェアが開発したゲームソフトを売る子会社だ。
この子会社は、SEなどのコンビニエンスストアの店頭でのみソフトを販売する。
スクウェァ側は、SEとの提携を、がん具店などを通じた従来の流通ルートにかわるゲームソフトの主力販売ルートと考えている。
他のソフトメーカーにもこの製販同盟への参加を働きかけており、従来の流通ルートに打撃を与えている。
スクウェアの社長・水野は「販売面では、ゲームはコンビニで買うという流れを定着させたい」と積極的にコンビ二業界に話を持ち込んだ。
コンビ二は3代の若者の利用率が高く、ゲームのユーザー層が重なる。
多くのソフトメーカーが、SEだけでなく他のコンビ二でも売るようになれば、新しい流通経路として定着していくだろう。
すでにSEの店頭には、コンビ二専用ソフトや、人気ソフトが3本以上並べられているが、なんといってもこの取り組みの成否を占うものとして注目されているのが、ファミコンで人気を博した「ファイナルファンタジー」シリーズの「FF7」だ。
店頭予約はあっという間に100万本を超えた。
トータルで100万を超えるヒットがあと数本出れば、ゲームはコンビニでという流れが加速するだろう。
もちろん、新しい商品を新しい手法で売ろうとすれば、いろいろな試行錯誤がつきまとう。
ソフト販売については、「常設販売」という、これまでのコンビ二になかった販売手法を取り入れたのが目玉だ。
販売促進には衛星放送を利用し、店内のテレビモニターで別時間、ソフトの内容や発売時期などを放送する。
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