大学、大学院と政治学に接するなかで、私は政治に関する様々な問題点、矛盾点を眼に
してきました。評論家的に、第3者的にものを言うだけでなく、自ら進んで問題を解決していこう、というのが私の決意の原点です。現在の日本は、「行政が市民を治める」という状態から、「市民が自ら治める」という状態へと、大きな転換を遂げつつあると考えられます。私は政治家として能動的に、主体的にこの転換の過程に関わっていきたいのです。
明治以後、近代国家としての日本は、欧米に「追いつき追い越せ」という至上命題の下で歩みを進めてきました。政財界が一体となった取り組みは輝かしい成果をあげ、日本を世界第2位の経済大国にまで押し上げました。しかし、経済的規模で欧米に追いついて
しまった今、経済成長を最優先とした政策はかつての説得力を失っています。全国民に共通した「幸せ」、「目標」が見えづらくなったことで、それぞれの個人が、そしてそれぞれの地域が、それぞれの生き方を探し求める時代が到来したといえるでしょう。
国民の利益が多様化する時代に地方分権を推進することは、至って合理的です。国の規制や許認可は地方政治を無味乾燥なものにし、また国が出す特定目的の補助金は自治体の意思決定を歪めています。「地域の声を、地域の政治に反映させること」、そんな当たり前のことを当たり前にするために、国は権限、あるいは財源を自治体に移すべきであり、
実際に改革は進行しつつあります。制度上の改革を更に推進していくことは、私の重要な政治的関心の1つです。
しかし、制度的な枠組みが変わるだけでは市民による政治は実現しません。市民1人1人の主体的関与が不可欠です。身の回りの問題を自分の問題としてとらえ、意見を交換し、必要ならば何らかの行動を起こす。そんな1つ1つの行動の積み重ねが、市民中心の政治を現実的なものとし、また生き生きとした地方政治をもたらすのではないでしょうか。
政治家は、市民と市民とをつなぐパイプ役、市民の意見を集約するまとめ役として働くことが重要だと思います。実際身の回りで起こっていることをより深く理解するために情報公開を進め、市民が自ら行動できるようNPO等のボランティア団体を支援する。また、市民の意思を具体化するために、1つ1つの声を拾い集めて公の場で政策として提言していく。今政治家に求められているのは、市民中心の政治を行うための土台づくりだと考えます。
座して待つのみでは、何も変わりません。小さくとも良いから、私はまず一歩を踏み出したいと思います。どんなことでも、社会の仕組みを変えるということは大変な作業でしょう。私には今はまだ実際の政治経験はないので、近い将来社会の変革という一大事業に参加すべく、今から準備を進めようと思います。お飾りでなく、実務家として精力的に働ける政治家を目指して、1歩1歩進んでいくつもりです。
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